質問「『むつ小川原開発の現状について』他

(平成8年5月7日参議院建設委員会会議録より抜粋)


(前略)
○山崎力君 平成会の山崎力でございます。
  時間の関係もございますので今回は、さきの質問にもありましたけれども、建設コストの問題と、それから大規模開発のいろいろなところでやっている現状を、今どうなっておるのかという点も踏まえて、その一つであるむつ小川原の開発、もしそういったことで的確、簡潔な御答弁で時間の余裕がありますれば、いわゆる建設というものと景観の問題について御質問させていただきたいと思います。
  最後の質問を最初に持ってくるようで恐縮でございますが、いわゆる人工構造物を国土につくっていくというお仕事をなさっている両担当大臣に対して、特に今の我が国の大都市、東京を中心とする大都市、そういった都市景観が潤いのあるよい町であるかという現状認識についてまずお考えを伺いたいと思います。

○国務大臣(中尾栄一君) 美しい都市景観という御指摘でございますが、これからの都市づくりに当たりましては、委員御指摘のように、歴史、文化、風土といった地域の特性を生かしまして、景観にすぐれた市民の誇れる美しい町づくりというものを進めていくことが極めて重要ではないか、こう考えておる次第でございます。このことは、国民の意識の高度化、多様化が進む中で、大都市のみならず地方都市を含む全国の都市行政共通の重要な問題であるとして認識しておる次第でございます。
  景観に配慮した町づくりにつきましては、東京で例を挙げれば、近年、民間では恵比寿ガーデンプレイスのような新名所が生まれるとともに、また公共施設についてもレインボーブリッジに見られますように、機能面のみならず景観に配慮した整備が行われておる次第でございます。また青森市においても、これは柳町通りにおいて景観面に配慮したシンボルロードの整備作業が進められていると伺っておる次第でございますが、建設省におきましても美しい町づくりの推進のため、今後とも都市計画制度の充実を初めなお一層の努力を払ってまいる所存でございますので、また多様にわたりまして委員からもいろいろと御指導、御鞭撻を願いたいと思う次第でございます。
○国務大臣(鈴木和美君) 国土庁といたしましては、ポスト四全総ではないんですが、新しい二十一世紀に向けた国土づくりを現在検討中でございまして、その中でも強調しておりますのは、安全で安心できる国土利用、自然と共有する持続可能な国土の利用、そして美しくゆとりある国土の利用、これが景観に対する基本的な考え方で今対応しておるところでございます。
  なお、実力中尾建設大臣でございますから、国土庁は建設省とよく連絡をとりながら、御指導を仰ぎながら調整官庁として対応してまいりたい、かように思っておるところでございます。
○山崎力君 この問題については、時間が余りますれば、余裕ができましたら後ほど続けたいと思います。
  次の問題として、先ほども出ましたけれども、建設コストの低減対策というものについてお伺いしたいと思います。
  まず前提として、我が国の公共事業の建設コストは諸外国、特に先進国と比べて高いのではないかという指摘が巷間ずっとなされておりますが、そういう点でのデータ等どのように建設省は認識しておられるでしょうか。

○説明員(井上靖武君) 我が国の社会資本の建設費が諸外国と比較して高いのではないかという指摘があることについては承知しております。
  ただ、建設コストに関しましては、単純に各国の実績値を比較するのではなくて、地形、地質、それから周辺土地利用などの諸外国との条件の違いを取り去った上で、全く同一に設計された構造物をそれぞれの国の建設資材単価あるいは労務単価及びその積算方式を用いまして工事費を算定し、これを比較するのが妥当な方法であろうというふうに考えます。
  この観点に立ちまして我が国と米国の河川や道路などの重要な公共事業の建設費を比較してみましたところ、建設費を構成する資材費、労務費、機械経費のいずれも我が国が高いことを反映いたしまして、それらの総価格であります工事総額は、円ドルレートで換算した場合、一割から四割程度我が国の方が高い結果となりました。
  しかしながら、我が国と諸外国との間にはほとんどの財やサービスについて幅広く価格差が生じておりまして、建設コストのみが突出しているわけではないというふうに認識しております。
  ただ、建設省といたしましては、国民の貴重な税金を厳正に執行するという意味から、率先してできる限りの縮減に努めるべきだとの認識のもとに、平成六年十二月に公共工事の建設費の縮減に関する行動計画を策定し、その着実な実施を図っているところであります。今後とも、公共工事の建設費縮減の着実な推進に向けて努力してまいりたいと考えております。
○山崎力君 結果的に一〇%から四〇%高いデータが出ているということでございますが、今おっしゃられた中で材料というもの、これは今までの建設工事ということになりますと国内産ということで、輸送コストがかなりの部分を占めるものが多いということもございまして、それ専用といいますか、それしか見ていなかったのが、このグローバルな時代になると当然外国から安いものを輸入すればということも出てこようかと思います。国際化の時代、外国からの建設業界への参入問題もあったと記憶しております。そういう点でこれから一層の御努力を願いたいと思います。
  それから、ちょっと飛ぶようですが、質問通告をしていなかったんですが、コストの問題で今一つ気になっているのは、さきの大震災の関係で耐震工事がかなりこれからも気になってくるところがあろうかと思うんですが、現在のところ耐震性向上のためのコストアップということは建設省としてどのように考えていらっしゃるでしょうか。もしデータがあれば教えていただきたいと思います。

○説明員(井上靖武君) 今回の阪神大震災を受けまして、今まで想定していたよりも強い地震力を受けたわけでございますので、今後阪神大震災級の地震が起きても大丈夫なように、例えば道路橋につきましてはそのような設計法をとることといたしております。たくさんのいろんなタイプの橋梁を初めとする土木構造物について適用することになりますので、それが実際にどのくらいの価格になるかについてはもう少し実績を見てからお答えしたいと思っております。
○山崎力君 昨年起きて、結果がある程度判明してから予算ということになりますと、来年度あたりからということになるのかどうか、その辺は御努力願いたいと思います。
  そして、具体的なコストということになりますと、実際の建設省の入札の予定価格と落札価格というものに当然違いが出てくるわけでございます。落札価格が一番安いところに通常落ちるわけですけれども、そういったものがどんどん下がってくればこれは当然国費に余裕が出てくるということになるんですが、実際のところそういったことはどういうふうな状況でございましょうか。

○政府委員(伴襄君) 予定価格、落札価格の関係でございますが、建設省の直轄工事の落札価格の状況を見ますと、個別事案で異なっておりまして決して一律ではありませんけれども、最近のある地方建設局の例でいきますと、その大半が予定価格との比較で九〇%台後半という状況にございます。
  ただ、個別事案によりましては、低入札価格調査制度というのを設けておりまして、予定価格よりも余りにも低いものでおろしますと、本当にやれるかどうかということで価格調査に入る制度がございますけれども、これが最近かなり増加してきておりまして、したがいまして平均的にはそういうことでございますが、かなりの増加率でその低入札価格調査をする必要がある案件が出てきているということでございまして、そういう点からいきますと低い価格で落札している例がふえてきているということかと思います。
○山崎力君 国民にとっては、なるべく安い工事でやってくれればこれにこしたことはないわけです。若干話が飛ぶようですけれども、いわゆるこれまで護送船団方式と言われてきた銀行がいろいろなことでこの激しい経済情勢の中で現実にはつぶれてくるところも出てくる、こういう状況でございます。その意味で、建設業界もこれからますます一層激しい競争が出てくる、その競争がいい方向に行けばまさに国民にとっては助かるということになるわけでございます。
  そこで問題は、技術革新という時代ですから、新しい工法等で低価格で、従来例えば百億でできたものが九十億でできるというような工法を開発した会社というものが出てくれば、そういったものがどんどん落札してどんどん業績を伸ばせるということも可能だと思うんです。あるいは、建設省、技術院その他で、新工法でこうやれば出てくると、当然毎年の改定で単価の計算はし直していっているわけでしょうから、そうすれば全般的に安い価格で工事が発注できる、こういうことになろうかと思います。
  そういった点で、そういうふうな新しい技術革新をどう建設現場に取り入れていくかということについて、建設省の基本的な姿勢をお伺いしたいと思います。

○政府委員(伴襄君) 新工法を開発してコストダウンを図っていくということになりますと、そうやって技術開発等によってコストダウンに努めた企業が入札制度においては、今は価格だけの競争になっておりますから、当然、適切、有利に取り扱われるということになると思います。
  したがって、今の価格のみで落札者を決めるという制度からいいますとそういう傾向になっていると思いますが、ただ、せっかく技術開発してコストダウンしても、その努力した企業のコストダウンの結果、技術開発の結果がすぐ皆さんに均てんしてしまって、せっかくの努力がすぐ無になるというような状況でもいけませんので、その辺は特許とリンクさせたり、入札の条件の中でそれを生かしたりという工夫が必要かと思いますけれども、方向としては当然そういうコストダウンの競争の結果が入札の落札結果に結びつくという仕組みにはなっているところでございます。
○山崎力君 コストダウン、技術開発というのはすべての業界においてこれから必要になっていく、ある意味では銀行でも生保その他の金融機関についても新しい商品で需要の拡大をねらうという時代でございます。そういう意味で、コストダウンでできるだけ、これから将来も余り予算の伸びが期待できない時代に、皆様方の努力、業界の努力で、予算的には伸びなくても内容的にはどんどん工事が進むというふうな方向へ御努力願いたいと思います。
  そこで、ちょっとそこと絡んで非常に裏腹の問題でございます。これは、今度の予算の中でもやっておりますが、いわゆる地場産業的な建設会社、中小企業といえるような建設会社をどう育成していくかという問題がございます。この点について、コストダウンを図る大企業、あるいは中小であっても新しい工法をやって伸びる企業、これを育成した方が非常に国民にとってはその意味ではよろしいということなんですが、反面一つには安さをねらう余り競争会社が手抜き工事その他で対抗するのではないか、あるいはそれを恐れるために検査コストのアップでトータルで見ると余りコストダウンにならぬというようなことも考えられるわけでございますが、その点について建設省としてはどうお考えなのか、ちょっとお考えを伺いたいと思います。

○国務大臣(中尾栄一君) 私は、余り建設問題は今までタッチはしたことがないのでございますけれども、建設省に対して客観的に眺めておったときは、今委員が御指摘の問題点なんかは非常にシビアに考え、とらえ、なおかつそのような方向でもし機会あらば考えていきたいな、こう思っておったわけでございます。
  さてそこで、建設コストの低減というものが重要な課題でございますから、建設省では既に策定した六十一項目から成る公共工事の建設費の縮減に関する行動計画というものに基づきまして積極的に取り組んでいるところでございます。今御指摘がございましたように、コスト低減の取り組みが品質を下げるようなことにならないように適正な品質を確保することがあわせて重要であるという認識を持たなければなりません。このため、発注者、設計者、施工者それぞれの責任と役割を明確にしながら、三者一体となって取り組むことを基本として各種の品質確保向上のための施策を推進していかなければならない、こう思っておるわけでございます。
  先般、私のところにも中小企業関係の代表の方々がお見えになって、生きる道をそれぞれのフェアな立場で考えてもらいたい、こういう要望がございました。私はこれに対しては即答いたしたつもりでございます。
  といいますのは、大企業だけがあたかもノウハウを持って、そして同じようなノウハウを持っている中小建設業者あるいは中小零細企業者等には一切の配分もないというようなことがあってはならない。汗を流した者は汗を流した分だけは報いられる、私はこれがあって初めて、言うなれば人生設計もあり、会社の一つの大きな設計も出てくるのではないかという考え方に立っておりましたから、激励をさせていただくと同時に、その健全な育成を図ることが極めて重要だという旨を主張いたしまして、建設省においては既に中小建設業者の受注機会の確保対策をまとめ、対策を実施しているところ、でございます。
  このように、建設コストの低減に当たっては品質の確保、中小建設業者対策にも配慮をしながら、今後とも総合的にバランス、ハーモナイゼーションということを十分に重んじながら取り組んでまいりたいという意思だけは申し添えておきたいと思います。
○山崎力君 この問題は、特に公共工事の地方財政に占める地方公共団体ということに関しますと非常に強い関心を持つ問題でございます。国の直轄事業だけでなくて、補助金を出す。先ほど補助金の整理ということも出ておりますけれども、出したからにはその補助金が的確な形で入札、受注されて施工されるというような形をこれから、割り切ると言っては変ですけれども、関与するところは幾ら地方の時代といえども国として監視の目は緩めないでいただきたいというふうに御要望申し上げたいと思います。
  それからもう一つ、具体的になりますけれども、中小企業の育成ということについてランクづけというもの、これが透明性の問題で一つ出てまいります。例えばAランク、Bランク、Cランク等ありまして、実績でそこをやるというときに、そういったもとに発注になりますと、BランクのものはなかなかAランクの工事に、上に行けないという現状も予想されて内部的には問題化しております。
  それからもう一つ、何ゆえに大企業とジョイントベンチャーを組むか、こういった場合に一番出てくるのは、仮に中小の企業がそれを技術的に施工できるとしても何か事故等があった場合にそのことの補てんができない、そのときの一種の保険として大企業とジョイントベンチャーを組まざるを得ないという状況がございます。そういった点で、銀行ではございませんけれども、失敗したときの業界の保険機構の充実といったこともこれから重要になってくるのではないかと思いますので、大臣に御要望申し上げたいと思います。
  続いて、むつ小川原開発のことについての御質問に移らせていただきます。
  大規模開発事業、いわゆる国家石油備蓄基地及び核燃料サイクル基地ということで今活動しておりますが、その華やかな一面に隠された形でまだ売れていない土地が膨大に残っている。なかなか売れ先が見つからないという状況がございます。そういった意味で、現状がどの程度のものなのか、特にさきの住専ではありませんけれども、政府等から出資した金額がどのくらい今残高として残っているのか、そして今年度予算は恐らく債権その他の利払いに使うということだろうと予想されますが、そういったことでどのぐらいの金が出る予定なのか御説明願いたいと思います。

○政府委員(岩崎忠夫君) むつ小川原開発でございますけれども、昭和四十四年に閣議決定されました新全総におきまして大規模工業基地として位置づけられたものでございまして、昭和六十二年の四全総におきましても、「我が国でも数少ない貴重な大規模工業適地であることから、所要の基盤整備を図りつつ、基幹資源型工業の立地にとどまらず長期的視点に立った有効利用を積極的に推進する。」とされているわけであります。
  本開発の基本となる計画でございますが、青森県が昭和五十年十二月に作成し、昭和六十年に修正いたしましたむつ小川原開発第二次基本計画でございまして、関係省庁はむつ小川原総合開発会議において計画の調整を行いまして、昭和五十二年と昭和六十年の閣議口頭了解に従いまして同基本計画を参酌しつつ、計画の具体化のための措置を講じているところであります。
  そこで、むつ小川原開発地域の企業立地でございますが、いまだその途上にあるわけでありますが、既に国家石油備蓄基地、原子燃料サイクル施設及び関連企業等の立地によりまして約千百ヘクタールの用地分譲がなされているわけであります。また、むつ小川原港湾整備事業、小川原湖総合開発事業及び道路整備事業の所要の基盤整備のほかに、業務商業施設、住宅等の生活環境整備が進められているところでございます。
  そこで、先生のお尋ねがございました土地の分譲状況はそういうことで千百ヘクタールでございますが、北海道東北開発公庫がむつ小川原会社に対し出資をいたしております。北東公庫がむつ小川原株式会社に、これは当該用地の用地買収を行っている会社でありますが、資本金のうち三分の一の出資を行っているわけであります。また、北海道東北開発公庫のむつ小川原株式会社に対します融資の状況は詳しく承知しているものでございませんけれども、同公庫のむつ小川原株式会社に対します平成六年十二月末の貸付残高は約八百八十億円程度であるというように伺っているところでございます。
○山崎力君 千百ヘクタール売れているということですが、売れていないのはどのくらいあるんでしょうか。
○政府委員(岩崎忠夫君) むつ小川原開発の第二次基本計画によりますと、工業用地として二千八百ヘクタールほど土地の区分で予定しているわけであります。既に千百ヘクタールほどが国家石油備蓄基地あるいは原燃サイクル施設その他に売却されているわけでありまして、二千八百ヘクタール丸々使えるということでございませんので、千百を引きまして、あと千五百ヘクタールが今日の時点で売却することが可能という面積だと考えておるわけであります。
○山崎力君 それではもう一回になりますけれども、北東公庫の融資残高八百八十億ということでございますが、今年度予算でその利払い等に国側が払う予算、これは北東公庫への予算ということの中に含まれると思いますが、大体いかほどになる予定でございましょうか。
○政府委員(岩崎忠夫君) 私ども、北東公庫から利払いの経費がどのくらい本年度予定されているかというのについては数字を承知しておりませんところでございます。
○山崎力君 それでは、その数字自体はともかくといたしまして私が何を言いたいか、後でその数字自体もお知らせ願いたいと思いますけれども、要するに現状では収入はほとんどゼロなわけでございます。売った代金という、土地が最近売れているわけではございません。最初の計画からもう二十年余、修正してからも十年余が経過しているわけでございます。そういった中で当然開発計画というものの見直しが行われているやに聞いております。
  聞くところによると、明年度くらいまでには何とかしたいというような形で計画が進められておりますが、その辺についてはどういうふうになっておりますでしょうか。

○国務大臣(鈴木和美君) 今御指摘のとおりでございますが、私どもが掌握しているのは、この計画は青森県が作成した計画でございますが、今局長からお話しのように二次計画ができ上がりまして、現在平成七年度から二カ年の予定でむつ小川原開発検討委員会というのが設置されて、フォローアップをする、調査をする、こういうふうに伺っておるところでございます。
  したがいまして、その調査において開発の現状や問題点の把握、それから経済社会の動向などが検討されてまいりますと、開発の基本的方向の検討などを踏まえまして、県そのものが将来のビジョンをもう一回作成されるんじゃないのか、こういうふうに理解しています。
  国土庁といたしましては、先生御案内だと思いますが関係省庁が十四あるわけでございます、十四ある中で担当官によりましてむつ小川原総合開発会議の構成がありまして、事務局が国土庁が所管であるということで運営しておりますが、この調査結果などを踏まえながら、県と十分な連絡をとりながらこれからの対応をするということが国土庁の対応の考え方でございます。
○山崎力君 私が先ほど利子その他計画を御質問申し上げたのは、これはある意味では一番恐れているのが第二、第三の住専処理機構あるいは国鉄清算事業団になりはしないかということでございます。
  いつの日か買った土地、確かに工業造成用地としてやったわけですが、その資本投下がなかなか回収に向かわない、要するに土地が売れぬ、こういう状況が続いております。こういう経済情勢ですからなかなか光明が見えてこない。しかも、売るところは第三セクター的な会社でございます。国が出資しておるわけでございます。県ももちろんそうですし、経済界もやっております。そういったところが一生懸命に売り方を探しても、なかなかこの十年見えてこなかった。
  今までの計画ではちょっと問題があるということで、今県で再検討中であるということでございますが、何はともあれ問題を解決するには売れないことにはしようがないわけでございます。そういった意味で、会社の販売努力、皆様方の努力もあろうと思いますけれども、国側としても国民のせっかくこれまでの投じられた税金を無にしないためにも、各省庁間の連絡をとりましてなるべく売れやすくするということの御努力をお願いしたいと思います。
  その中で、若干細かくなりますけれども、水事業の工業用水の見直しというのがございます。これは、地元選出の私とすれば皆様方より若干存じ上げている部分があろうと思うんですが、もうこういった中で工場は来ないというような判断のもとに、水利用の面で地元漁民等の一種の水利権その他の漁業権、そういったもので水利用の計画が計画どおりではなくて現状のままいきそうだというようなことになっておりまして、いざ工場が来るといっても水資源がないよと言われかねないような状況にもあるやに聞いておりますが、その辺はいかがになっておりますでしょうか。

○政府委員(松田芳夫君) むつ小川原開発の特に水関係のことでございますけれども、小川原湖総合開発事業と水関係は申しておりますが、今委員お話しの近年の社会経済状況の変化にかんがみて、この水関係の小川原湖総合開発事業につきましても地域のさまざまな意見を聴取し、今後の事業の進め方を判断するために、昨年九月に小川原湖総合開発事業審議委員会というものを設置して現在御議論いただいているところであります。これは、全国各地にダム問題でいろいろ事業の見直し的な議論が生じまして、その中で今の時点でいろんな議論をちょうだいしようというようなことから始まった審議委員会でございますが、小川原湖につきましても審議委員会を設けて現在御議論を賜っているところであります。
  そこの審議委員会で昨年十一月二十七日に開催されました第二回の委員会におきまして、事業者及び各利水機関、上水道とか工業用水、あるいは農業用水も一部ございますけれども、そういった各利水機関からの説明を受けて、小川原湖の全面淡水化については見直したらどうか、それから全面淡水化以外の方策による代替水源を検討するということが審議委員会から建設省の出先でございます東北地方建設局に対して要請がございました。
  一方、先ほど来お話が出ておりますが、現在青森県においてむつ小川原開発事業の見直し作業が行われておりますので、これと並行いたしまして一方で用水関係、かんがい用水の確保の問題、それから関係市町村の一部から水道用水の早急な確保の要望というものが一方でもあるわけでありまして、そういうことも私ども十分承知しております。
  それから、一部地元、三沢市等の周辺の市町村で構成される広域水道企業団というのがございますけれども、その方々の方はむしろ新規の水源がどうなるのか、もし小川原湖総合開発が仮になくなったような場合に新しい水源はどうなるのかと非常に御心配しているというお話がございます。
  今後の建設省といたしましては、この小川原湖総合開発事業の見直し作業と歩調をそろえて代替水源の検討を行うとともに、この審議委員会の意見も踏まえた上で適切な対応を図ってまいるつもりでおります。
○山崎力君 いろいろ難問があるということでまだ見直し作業中なんですが、その間でも売る努力というものは必要ですし、そうなってくると条件が違ってくる中でどう売ったらいいかということもございます。その辺のところ、特に関係省庁の多いところでございますので、連絡を密にしてこれからの事業を進めていただきたいと御要望申し上げます。
  最後に、最初の問題のことで、時間も迫っておりますので簡潔に申し上げますが、少なくとも都市景観の中で、この予算の中にもございましたけれども、省庁の建築、今新しく旧内務省、今の人事院ビルの建てかえ工事が始まっておりますが、省庁建築についての画一化その他の検討が始まっておると聞いております。
  御要望でございます。大臣に一言お答え願えればと思いますが、法務省の旧館が残っておりますけれども、かつては役所の建築というのはその時代を背景とした一つの様式があったように聞いております。今の役所の建築、コストの面で非常に厳しいんですけれども、これが平成時代の官庁建築であるというような形の統一のとれた官庁街としての町並みを整えるような建築にしていただきたいということが要望でございますので、その辺を御答弁いただいて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。

○国務大臣(中尾栄一君) 霞が関地区は、皇居及び日比谷公園の緑あるいはお堀の水辺と接しておりまして、首都東京の中で極めて美しい場所にあることは委員も御案内のとおりでございます。
  また、現在の官庁街は、明治の官庁集中計画に始まりまして既に百年以上経過しておりまして、国会議事堂、法務省赤れんが庁舎などの歴史的な建築物を擁しております。
  官庁施設の整備に当たりましては、昭和五十一年の中央官衙整備計画の基本方針に関する建築審議会答申を受けまして、霞が関の自然や歴史を生かして首都の中核としてふさわしいすぐれた景観を創造するよう、緑とオープンスペースの確保、建物の高さ、形に対する配慮、歴史的建築物の保存等に努めてきておる次第でございます。
  今後とも、現在の景観を損のうことなく、統一性、一体性のある調和のとれた官庁街として整備をしてまいりたい、このように考えておる次第でございます。
(後略)