質問「不祥事公務員への手当改正について

(平成9年5月27日参議院内閣委員会会議録より抜粋)


(前略)
○山崎力君 平成会の山崎力でございます。
  大分重複するようなところもございますので、なるべくその辺を重ならないような形で質問させていただきたいと思います。
  最初に、今回の改正に関しまして、何が一番目的なのかといいますと、私なりに考えれば、やはり岡光事件のときに、今の制度が一般の目から見たらちょっとおかしいぞということがあったと思います。それに対して、何とか国側としても制度的におかしいところを直して国民の理解を得るようにせにゃいかぬというところで、長官もいろいろ御苦心なさってこういう形に持ってきたと思うんです。ただ、私の見るところ、そこが出発点なものですから、先ほども若干出ておりましたけれども、法制上見ていくと詰めた形にはなっていないなという気がいたします。
  その点から始めさせていただきますが、今回の意義というもの、公務員の規律維持、そういった関係から、これは前の質問で総務庁長官の方はお答えになっておりますので、人事院の方からまずこの点についてどう考えるか伺っておきたいと思います。

○政府委員(弥富啓之助君) お答えを申し上げます。
  御承知のとおり、近時、公務全体の信頼を揺るがすような深刻な問題が続いて発生をいたしました。我々としてもまことに遺憾に存じておる次第でございますが、今回の期末・勤勉手当に係る改正、これは国民の公僕に対する信頼を確保する、それから行政の円滑な運営を図るためには、職員がまず高い公務員倫理を保持しつつその職責を果たすことが極めて肝要である、その徹底を図るためには職員の不祥事に対して厳正に対処すべきものという観点に立って行ったものでございます。
    〔委員長退席、理事板垣正君着席〕
  具体的に申し上げますと、これはいろいろ言われておりますように、期末・勤勉手当が給与の性格を持っている。のみならず、これには一定期間における職員の功労に対する報償とよく言われる、民間でも言っておりますけれども、その報償の趣旨をも含むものであるということにかんがみまして、公務員に対する国民の信頼を著しく失墜させるような重大な非違行為を行った者に対しましては期末・勤勉手当を支給しないとすることによりまして公務員に対する国民の信頼の確保を図る、結果として公務員の規律維持にも資するものであるというふうに考えておる次第でございます。
○山崎力君 今、民間という話がありました。こういった不祥事に対して、公務員という特殊性はもちろんあるんですけれども、それと同時に、勤務してサラリーをもらうという立場からいけば民間もあるいは公務員の方もそれほど大きな違いはない。不祥事に対して使用者側がどう処罰等で対応するかという点についても共通項があると思うんですが、今回の改正に当たりまして民間における処分制度、そういったものと公務員の特殊性をどうとらえてどういうふうな制度にするかということは検討なさったのでございましょうか。これは総務庁、人事院両方からお伺いしたいと思います。
○政府委員(佐藤信君) まず私の方からお答えさせていただきますが、まず国家公務員につきましては、委員御承知のとおりでございますけれども、国民全体の奉仕者として公共の利益のために勤務する、職務の遂行に当たっては服務規律を遵守し、全力を挙げてこれに専念しなければならないということで、公務員につきましては、これに伴いまして民間企業の従業員にはないさまざまの義務が課せられているという点は公務員としての特徴であろうというふうに思われます。
    〔理事板垣正君退席、委員長着席〕
  そこで、懲戒処分は、公務員がこうした義務に違反した場合に、公務員関係における秩序を維持するため、国が職員に対してその秩序を乱す事由に該当する行為に対して科す行政上の制裁であるというわけでございます。懲戒処分を受けた場合には、例えば懲戒免職になった場合には、一たんやめた人がまた公務員に採用されたいとしても二年間は就官能力がないということでございますとか、退職共済年金の一部が支給されないというようなこと、あるいは退職手当が支給されないといったような随伴効果も存在しているわけでございます。
  御指摘の民間における不祥事に対する懲戒処分につきましては、同じような措置がほとんどの民間企業においてあるものというふうに考えておりますけれども、その取り扱い、内容とかその効果などは企業によってまちまちであるというふうに思います。ただ、民間企業におきましても、懲戒解雇などの場合で報償に全く値しないほどの重大な事由があるというような場合には、それを支給制限事由として賞与を全く支給しないというような扱いもあるものというふうに聞いているところでございます。
○政府委員(菊池光興君) 今回御提案しております法律改正案をまとめるに当たりまして、というよりも法改正をどういうようなあり方でやるべきかというところを議論するに当たりまして、私どものところにおきまして私の研究会ということで、職員の身分、退職手当等の取扱いに関する研究会というものを開催いたしました。
  民間におきます人事管理は、ただいま職員局長からもお話がございましたけれども、民間企業におきます人事管理の実態というようなことに通暁しておられるような方々にも御参集いただきまして、民間の状況も参考にしつつ、ただいまありましたような期末・勤勉手当を含めて報償的な色彩の強いものについて不祥事があった場合これを一時差しとめる、あるいは有罪になった場合にはこれを支給しないというようなことを内容とする御議論をいただいたわけでございます。この改正はそういうような御議論を踏まえて提出されたものでございます。
○山崎力君 そういった中で今回の改正案になったわけですけれども、一番ひっかかるといいますか運用上難しいと思うのは、一時差しとめ等の要件として、「犯罪があると思料するに至ったとき」という中身がどうなんだということが非常に難しいと思います。その点でいきますと、最終的には大臣ということになるんでしょうが、どういうふうにそれをイメージしていらっしゃるのか。
  要するに、その中身が、別に刑事要件があれば司法当局のあれになってくるわけですし、そこまで行けば事は簡単なわけですが、そこまで行かないというときに何をもって決断するのかということが、正直言いまして岡光事件のときのイメージでいきますとわかるんですが、あれはどちらかというとはっきりし過ぎたケースだと思いますので、普通のよくあるような形でいくと個々具体非、常に難しいんじゃないかと思うんですが、その辺はどういうふうにお考えでしょうか。

○政府委員(菊池光興君) 大変難しい、実際上難しいところだということはあると思います。どのような場合に犯罪があると思料するに至ったものとして退職手当等の一時差しとめを行うかという具体的な状況に応じて判断すべきものである、こういうふうに考えております。
  一般的には、退職者の権利尊重の観点ということで、各省各庁の長が嫌疑の対象となっている退職者の在職期間中の行為について資料等に基づいて、あるいは本人の自白がある等、基本的事実に関しては犯罪の存在を肯定できるだけの相当の根拠を有していることが必要であろうということで、みだりに思料したからということで一時差しとめ等を行うべきでないことは申すまでもありません。
○山崎力君 その点で非常に問題になるのは、思料して相当刑事訴追に値するというような形のものまで行ったとすれば、これはもしそこのところで司法当局が動いていないとすれば、役所側から差しとめるという決定を出すというような判断ができれば、当然告発という形のところまで、ほとんど近いところまで行っているんではないかというふうに考えるわけですが、その辺はどのようにお考えでしょうか。
○政府委員(菊池光興君) 退職手当等の一時差しとめ制度と刑事訴訟法に規定する告発の制度が趣旨、目的を異にすることは当然のことでございますが、一時差しとめ処分の要件と刑事訴訟法上の告発の要件とが常に一致するわけではないだろうと思います。
  ただし、事案によっては、一時差しとめ処分の実施に合わせて、もう犯罪ありと思料して告発すべき義務を負っておるわけでございますから、刑事訴訟法上の告発の要件が確実に満たされているというような場合には告発が行われるということもあり得ると考えております。
○山崎力君 それで、もう一つ具体的な運用で難しいと私が思うのは、同じ省庁にずっといれば非常に考えやすいということがあると思うんですが、公務員その他の交流というのがこれだけ活発になりまして、他の省庁へ移った、あるいは地方自治体へ移った、あるいは先ほどもお話出ていましたが、特殊法人とか公益法人に出向なさっている、そういった場合に、現住所なのか、それともその問題を起こしたところなのかということであります。
  例えば大蔵省なら大蔵省、厚生省なら厚生省でやっていて、その人が今総務庁なら総務庁にいる、こうなったときに、どちらが調べてどちらがそこのところをやるのかということになると、これは連絡ということになるんでしょうけれども、主導権がどちらにあるのかということが非常に難しいと思うんですが、その辺はどうお考えでございましょうか。

○政府委員(菊池光興君) いずれにしましても、今回の法律に限って言いますと、退職した後の話でございますから、今どこにいるかということよりも、その犯罪と目される行為がどこで行われたか、どこにいるときに行われたかと、こういうところが一つ問題になろうと思います。
  それから、実際に最後にやめた、退職したときに、退職手当を支払うべき各省各庁の長というのはだれになるのかというところがあると思います。したがいまして、実際に在職中の非違行為として犯罪に類する行為が行われた時点と退職したところの省庁が、通常の場合ですと同じだと思いますけれども、御指摘のように確かに途中で出向だとかという形で変わっている場合もあり得ると思います。
  その場合に、実際の事実関係を調査したりするというようなこと、物的な証拠みたいなもの、例えば過去に帳簿に穴をあけているというようなことは実際に行われたところでないとわからないと思うんです。これは退職手当を支給する立場にある最終の任命権者といいますか各省各庁の長と、その犯罪が行われたところの所属長との間で協力してやっていかざるを得ないだろうと。ただ、あくまでも差しとめをするというのは最後のところの任命権者、各省各庁の長と、こういうことに相なろうと思います。
○山崎力君 そういったことであろうとは思うんですが、ちょっとそこのところで気になるのは、これは一時退職の形になっているのかどうか詳しいことがわからないのであれなんですが、途中までといいますか、出向した後、本庁に戻るのが普通なんですが、特殊法人とか公益法人に行ったままやめた場合はどうなるのかなということがちょっと気になるんです。その辺はいかがでございますか。
○政府委員(菊池光興君) 出向先でもってそのままやめるという場合には出向先でもって退職手当を払うことになります。通常の場合、例えば出向して本来だったら復帰する前提でありましたけれども、向こうで交通事故とか公務上の災害でもって突如として亡くなっちゃった場合というような、もう出向先でもって亡くなるというようなことがございます。
○山崎力君 そういった場合のことはどうなるかというのはちょっと今回の法律では決めていないなという気がするんですが、それはレアケースになると思いますのであれですけれども。
  公務員ということからいけば地方公務員でも全く同じようなケースというのはあり得るわけでございますけれども、これはそれぞれ地方が決めるということが原則でしょうが、統一的な運用ということで、国家、地方を問わず公務員に対する国民の信頼ということからいけば、当然地方公務員に対してもこういった問題点というのは出てこようかと思うんです。その辺どのように把握なさっておられるか、あるいはどのように指導なさっているかを自治省からお聞かせ願いたいと思います。

○説明員(浦山紘一君) お答えをいたします。
  今回の法律改正の趣旨につきましては、ただいま委員御指摘のとおり、退職手当及び期末勤勉手当の支給の一層の適正化を図り公務に対する国民の信頼を確保しよう、こういうことでございますので、このことにつきましては、国、地方を通ずる共通の課題である、こういうふうに考えてございます。
  また、地方公務員の給与につきましては、地方公務員法第二十四条第三項におきまして国及び他の地方公共団体の職員の給与等を考慮して定めなければならない、こういうふうに規定されてございます。したがいまして、私ども自治省といたしましては、今回の法律案が成立した時点で、各地方公共団体に対しまして国に準じて速やかに条例改正等を行うように指導してまいりたいと考えております。
○山崎力君 もし改正ができれば、国家公務員で地方に出向中、国で不祥事を起こして問題になったということで地方公務員のまま退職したいというような場合でも、似たような形でストップかけることができるというふうに考えてよろしいわけでしょうか。
○説明員(浦山紘一君) 今回の法律はあくまでも在職中の行為についてということでございますので、国家公務員から地方公務員に、これは退職し採用されるという形になりますので、国家公務員時代のその行為について地方公務員として、今回、地方公共団体が条例改正をした場合、それを適用するというのは、条例上なり法律上難しい面があろうかと考えております。
○山崎力君 やはりいろいろ動いている中でちょっと漏れが出てくるなというような感じがいたします。その点は将来の課題として残ってしまったのかなと思っております。
  ただ、いろいろ問題点は言われておりますけれども、国家公務員の方が地方へ行かれていろいろ不祥事を起こした、これは地方で起こしたということですから、問題はそこで出るのかもしれませんが、それが中央省庁でやっていたということが後でわかったといった場合、非常に端的に言えば、元の省庁に戻せば退職金その他は支払われないけれども、県庁あるいはその他の地方公共団体でやめればもらえるということになれば、これは極めて不公平きわまりないことでございますので、その辺の検討を全体としてしていただきたいと思うわけでございます。
  それとはちょっとまた観点を変えまして、今回の問題というのは、やはり国民の理解を得るためという視点から出たということは最初申し上げましたが、そうしますと、一時差しとめ処分等の場合、それを国民に知らせるということがある意味では大きな意味合いを持つ。何をやっているんだという国民の目から見て、ちゃんとこうしておりますということを知らせるということになるわけですが、その場合、省庁として処分するといいますか、そういう一時差しとめ処分をする省庁がどういう形でこれを国民に知らせるのかという点についてはどのようにお考えでしょうか。

○政府委員(菊池光興君) 一時差しとめ処分の理由になった事案について起訴の有無を見定める、それまでの間の経過的措置である、こういうことでございます。
  したがって、一時差しとめ処分の際に差しとめたぞという当該事実を公表するかどうかについては、処分を行った各省各庁の長が御判断になるべきことだと思いますが、基本に立ちますのは、公務に対する国民の信頼確保の要請にどうこたえていくかということと、あわせてもしかしたら起訴されないかもしれないというような形で言いますと、一時差しとめというとりあえずの措置について余り早くに公表してしまうことによって個人の名誉だとかあるいはプライバシーということが結果的に損なわれるというようなことがあるかもしれない、その辺のところの兼ね合わせだろうというふうに思います。いずれにしても、具体個別的なケースに対応して判断していくべきものだと、こういうふうに考えております。
○山崎力君 今お答えになったとおりでございまして、ここのところが非常に矛盾に満ちておるといいますか、国民の理解を得るためにはちゃんと差しとめていますよと言わなきゃいかぬ。
  ところが、それを大っぴらにすれば、後でもしそこが本来予想したのと違って大したことのない不起訴になったり、嫌疑が晴れたり、あるいは裁判になったけれども禁錮以上にならないといいますか、罰金等でおさまった、そういった場合、これが有罪ということになればまたそれはそれで大きな判断の問題が出てくると思うんですけれども、不起訴あるいは無罪といった場合、本人の名誉回復をどうするのか。
  非常に二律背反的な問題で、それをうまくやらにゃいけませんというのはまさにそのとおりなんですが、実際の運用のときにそれを本当にうまくやれるのかという疑問がどうしても出てきます。まずくいった場合、要するに差しとめたんだけれどもそれだけの事由が後で証明できなかったといいますか、そこまでいかなかった場合、どのような名誉回復の手段を考えていらっしゃるのか、お聞かせ願いたいと思います。

○政府委員(菊池光興君) 今回の法改正におきまして一時差しとめする場合、相当慎重な手続を要する、あるいは外形的にも非常に限定した場合、こういうことでございますので、退職者の権利保護のための規定も十分に整備したところでございますけれども、そういうことで退職者の権利が不当に侵害されるというようなことはあってはならぬと思っておりますが、人間のことでございますから万が一にも結果的に間違えるというような場合があることは否定できないところでございます。
  仮に一時差しとめ処分を受けた者が不起訴となったという場合には、当然のことながら直ちに退職手当は支払わなければならないものと考えております。一時差しとめ処分の実施が誤ったものであったことについて、各省各庁の長、当局側の方に故意または重大な過失等があるということになれば、国家賠償法の規定に基づいて一時差しとめ処分を受けた者に対して損害賠償責任を負うというようなことになるものと考えております。
○山崎力君 その辺に関しましてもう一つ問題点があると思うのは、今回の事例はいわゆる刑事事件を対象に考えていらっしゃると思うわけですが、公務員が処罰を受けるのは、簡単に言えば首になるようなことは、刑事事件を起こしたからというだけでなくて、先ほども出ましたけれども、公務員として非常にふさわしくない行為をしたといった場合も当然その範囲に入ってくるわけでございます。
  そういったときに、果たして退職金あるいは期末・勤勉手当を支払うべきかどうかという議論はまた別の時点で出てくる問題だろうと思うんです。要するに、そういった行政判断をミスしたり行政をちゃんと行うべきものをサボっていたり、そういったことに対しての処分というもの、これと期末手当あるいは退職金といったものとをどういうふうに考えたらいいか。
  今回は刑事罰で非常にはっきりした形なんですけれども、本来であればむしろ単なる刑事罰、もちろん刑事対象の問題は大きな問題でございますが、行政全体のことからいけば、例えば簡単な表現を使えば、会計検査院の検査の結果、ある人間の判断で物すごい巨額のロスを国庫に与えた、こういった場合この人が果たしてどのような処分を受けるのか。これは刑事事件とはまた別の時点で国民とすれば注目したい部分があるわけでございます。
  そういった人間に退職金をやるのかとか勤勉手当をやるべきなのかとかというのはまた別の次元で当然出てくる議論だと思いますけれども、その辺についてのお考えはどのような形でございましょうか。これはあわせて人事院の方にもちょっとお伺いしたいと思います。

○政府委員(菊池光興君) お尋ねにございました不祥事に係る職員等の退職手当の取り扱いでございますが、現行法を基礎にして考えております。現行法におきましても、禁錮以上の刑に処せられた者には退職手当を支給しない、こういうことでございます。もちろん在職中でございますと、先ほどから御議論がございました懲戒の規定で懲戒免職になったときにだけ退職手当は支給しない、こういうことでございます。
  今回は退職後の人間でございますので、じゃどのような範囲のものについて退職手当を支給しない、あるいは一時差しとめするかということでございますけれども、現行法の規定と同じように禁錮以上の刑に処せられたときということに限定をいたしました。
  犯罪を構成しないような非違行為、これだって重要なものがあるじゃないか、御指摘のとおりでございます。ただ、これにつきましては、懲戒というような制裁でございますとかなり裁量できますけれども、退職後に懲戒というような形で非常に裁量の余地の多いものをどこまで適用するのかというところについては、まさに先ほどお話がございましたように、懲戒処分というのは雇用関係の存在を前提にというような一般論がございますので、そういうところでもう既に公務から離れてしまっている退職者についてどこまでそういうことで制裁、事後懲戒的なことを働かせ、それをもって退職手当を支給しないこととするということが適当であるかどうかというところは、大変議論いたしましたけれども、今回はそこの部分については結論を得ませんというか、今後引き続き検討すべき課題ということで、現行法で退職者について規定しておりますように禁錮以上の刑に処せられた場合、これに限定して外形的にもはっきりするということで法制化させていただいたところでございます。
○政府委員(武政和夫君) 期末・勤勉手当につきましても、退職手当と同様、職員にとっては特に退職給与債権ということでございますので、大変な職員の権利にかかわるものでございますから、慎重に手続を進め、その範囲については退職手当の取り扱い等も勘案しながら取り組んでまいりたい。その際に、人事院への協議ということもございますので、その辺で十分なチェックも働かせていきたいというふうに考えております。
○山崎力君 最後に長官にお伺いしたいんですが、これは公務員のお金の面ですから余り言いたくない部分があるんですけれども、国民から見ればやはり自分たちの税金で支払われている給与というものは一般の会社の民間のとは違うよという意識があると思うんです。そういった意味での公務員の方々の倫理、行動に対してお金の面での制裁をというのは非常に下世話でわかりやすいものですから余計出てくると思うんですが、今回の改定を踏まえて、先ほども申し上げたいわゆる刑事罰でない部分でのミスに対してどういうふうにするかといったことも含めて、将来的な懲戒制度というものの見通しについて、あるいは決意について伺って、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(武藤嘉文君) たしか衆議院でもこの話題が出たと思うのでございますけれども、先ほど来申し上げているように、最初は私と役所との間で意見の食い違いもございました。こういう形で法律にすることはなかなか難しいということでございましたけれども、私としては、国民サイドから見て、やはりああいう形で泥棒に追い銭と言われるような非難を受けないようなことだけはきちんとしていかなきゃいけないという形で、最低限の法律案をつくったつもりでございます。
  しかし、今御指摘のありましたように問題はいろいろまだまだ残っておるわけでございまして、引き続いて私どもは検討を進めていきたい、できればことしの秋ぐらいまでずっと進めていって、そこで結論が出れば大変ありがたいと思っております。しかし、どうしても出ない場合には、ちょうど公務員制度調査会というのも発足いたしまして、これからの公務員制度のあり方をいろいろ御検討いただくことになっておりますので、この秋を目指して事務当局間でいろいろ議論を詰めてもらいますけれども、どうしてもそれが結論が出ないときにはああいうところで御議論いただくのも私は一つの考え方ではないか、こういうふうに思っております。
○委員長(鎌田要人君) 山崎君、自治省の浦山給与課長がもう一遍再答弁をいたしますので、お聞き取りを願います。
○説明員(浦山紘一君) 大変申しわけございませんでした。
  先ほど国家公務員から地方公務員に通算になった場合のこの制度の適用関係についてお尋ねございまして、私、条例上難しい面があるとお答えを申し上げたんですが、条例上、退職手当は通算するという規定を設けてございますので、その中で、在職期間が通算期間すべてですよという規定で、今回の一時差しとめについてもそういう通算をするといいますか準用するという規定を条例上設ければ、国家公務員時代の行為につきましても地方公務員の段階で一時差しとめをすることが条例措置をすれば可能でございます。
  訂正させていただきます。
(後略)